第二部

私にとって介護とは

皮下出血は、人と触れ合った痕跡。リスクのない介護なんてない。

去年の7月に夫のケアプランを見直し、通所施設を、認知症対応型デイサービスからデイケアに変更しました。それによる1番の変化が、夫の皮下出血が劇的に減ったことでした。その要因として考えられるのが、あくまで私の推測ですが、設備の違いと介護における重点、そして職員教育の差です。認知症対応型デイサービスは、一...
私にとって介護とは

認知症のある人は、記憶の更新速度が速い

認知症のある人に限らず、高齢になると過去の事は思い出せるのに、最近の事は思い出しにくくなっていく。なぜそうなるのか簡単に説明すると。過去の思い出は、その人の人生のなかで何度も記憶から引き出され、その都度、思い出として整理され、再び記憶に定着される。この繰り返しによって過去の思い出は、思い出しやすい記...
モノローグ

ショートで嘘ついた話の続き

なぜ昨日、私がショートで嘘ついてしまったかって私の嘘つきグセのせいもあるけどおそらく私がSNSで介護職の方々のグチをわりとよく読んでるからやと思う利用者やその家族のグチはSNSに溢れてるやん笑で、なんで💩に気づかんかったふりして、なにも言わずしれっとショートを立ち去らずに嘘ついてしまったのか早めに変...
モノローグ

ショートで嘘つきました

告白します今朝、夫をショートに連れて行ったんですが夫、自宅で💩してたんですそれに気づいたの手引き歩行で玄関まで連れて行って車椅子に座らせる間際もうね、ここまでくると戻って交換するの大変なのね玄関にはいい場所に手すりないからどうしてもトイレまで戻らないといけないで、はい、正直に申し上げます。ショートに...
自分を読む

共依存「夫の心を見捨てたくなかった」

私と夫は、一時期、共依存だった。認知症の症状に起因した不安や不穏が夫に強く出ていたときのこと。私は、共依存であることを認識し、それを受容していた。そのときの私にとって共依存の否定は、夫を私から切り離すことであり、ひとりで自問自答できない夫の心を見捨てることを意味した。これは、周りの人がどんなに否定し...
言葉を問い直す

共感とは、相手の感じ方に触れようとすること

自分がしたことを、相手の立場で考える。この問いには二つの層がある。一つは、自分を通して考える層自分がされたら、どう感じるか。もう一つが、相手の視点で考える層相手にとって、自分がしたことは、どのように感じられることなのか。多くの場合、思考は、自分がされたら、どう感じるかで止まってしまう。でも、これだけ...
自分を読む

自分の言葉で自分を発見する

私はどうも、既存の言葉で自分にラベルを貼ることに違和感を覚えるようだ。例えば、言語化力、あると思う自己肯定感、あると思うメタ認知力、あると思う(メタ認知に関しては、おそらく異常値)ここで止まること、自分にラベルを貼って終わることができない。自分がどのような認識によって、自分に言語化力や自己肯定感、メ...
詩・短文

できなくなっても大丈夫

いつもできる、できるよ大丈夫、がんばれ、大丈夫できる、大丈夫がんばれ、できるそう言ってきたでも今朝できなくなっても大丈夫できなくなっても、なんとかなるそう言えた言えてよかったそして、「できなくなっても、大丈夫」と言われた夫は、自分の力で立った。今朝の着替えの一コマ最初は、夫を立ち上がらせても、私の支...
言葉を問い直す

その人らしく生きる、とは。 – 1 – らしさと恋しさ

シリーズー認知症になっても、その人らしく生きられる社会ーこのシリーズは「認知症になっても、その人らしく生きられる社会」という言葉に対して、夫とともに暮らしてきた経験から、私が感じたことの記録です。「その人らしく生きる」このらしさ、とは、いったいなんなのでしょうか。【らしさ - その人が備えている性質...
言葉を問い直す

自己肯定感なんかクソくらえ

ー自己肯定感とは、自分の中の柔軟性を高めるための概念ー自己肯定感があれば優で、なければ劣なのか。自己肯定感という言葉が間違った認識で使われることが、しばしばある。「自分を好きでいること」「自分に自信があること」「周囲に影響されない心の強さ」これらは本来の自己肯定感ではない。自己肯定感とは、どんな自分...