自分、家族、または近しい親戚に介護が必要になったとき、初めに使う福祉サービスが介護保険だと思います。
介護保険に関しては、ケアマネージャーという強い味方がいるので、詳しく知っている必要はなく、私はケアマネージャーにまるっと任せています。
申請
わが家の場合、最初の介護保険の申請は、地域包括支援センターの人にしてもらいました。
どこの地域包括支援センターでも、介護保険の申請代行をしているのかはわかりませんが、してもらえるならしてもらうといいと思います。介護保険を使うようになればケアマネージャーが更新手続きをしてくれるので、自分でできる必要はないからです。
介護保険申請の目安
そろそろ見守りが必要だと思ったら、なるべく早く地域包括支援センターに相談することをおすすめします。
介護は、後手に回れば回るほど、やっかいで大変になります。
やっかいで大変な状況になってから、地域包括支援センターや社会福祉協議会、ケアマネージャーなどのプロに介入してもらっても、すぐにそのやっかいで大変な状況がよくなるわけではありません。
相談窓口で相談したけれど、なんの解決にもならなかったというような話になるのは、法律上、解決する権限は本人と家族に与えらえており、他人には与えられていないからです。プロは助言はしてくれますが、その助言を実行するのは本人や介護者家族です。心身ともに疲れきっている中で、さらに動かないといけないのは本当にしんどいです。
なので、なるべく早く、本格的にこじれる前にプロに介入しておいてもらうのが理想です。
それでも、やっかいで大変な状況のすべてを回避できるわけではありませんが、早めに手を打てれば、幾分かはましになる可能性があります。
とはいったものの、そのプロに介入してもらうことを嫌う本人がいるんですよね。わが家もそうでした。介護とか福祉とか行政とか、そういった類のにおいを敏感に嗅ぎ取って、排除しようとするんです。そこをどうすればいいかですが、気合とか根性とか嘘とか方便とか優しさとか誠意とか罵声とかあらゆる感情と手段をつぎ込んで、やるしかないです。
本人や家族、介護者にしかできないことは、泣きながらでもがんばってやるしかありません。なので、福祉サービスで代わりにやってもらえることは代わってもらいましょう。
高額介護サービス費
1か月に支払った介護保険サービスの利用者負担額の合計が負担限度額を超えると、その超えた分が高額介護サービス費として支給されます(リンク先は堺市のウェブサイトですが、この制度は国の政策なので全国どこの自治体でも行われています)。
所得や収入が低く介護保険サービスをたくさん使われている人、または、高額介護サービス費は一世帯あたりで計算されるので、一世帯に介護保険サービスを使われている人が複数いると該当しやすいです。
この制度を使うには、申請が必要です。
わが家では、初めて利用者負担額の合計が負担限度額を超えたとき、区役所の介護保険課から、高額介護サービス費の支給対象となったので申請してくださいというようなお知らせが届き、区役所の窓口で手続きをしました。
申請は1度だけで、それ以降は、負担額が限度額を超えると登録した口座に支給額が振込まれ、高額介護サービス費支給決定通知書というハガキがそのつど送られてきます。
申請する機会を逃さないためにも、役所からのお知らせには目を通しておきましょう。本人が認知症で郵便物を破棄したり紛失したりする場合、自治体によっては、本人ではなく、家族に郵便物を送付することもできるようなので、調べてみてください。
市区町村による独自の行政サービス
堺市では、常時紙おむつの使用が必要になった高齢者のために、紙おむつ費用の負担を軽減するための紙おむつ給付事業があります。
1か月に1枚、6,500円を上限に紙おむつと交換可能な給付券が支給されます。
対象者は、次の条件をすべて満たす方です。
- 堺市内に居住し、かつ住民票がある
- 65歳以上
- 要介護度4または5
- 市民税非課税世帯に属する方
※介護保険施設および医療機関に入院中の方は対象外です。
私がこの制度を知ったのは、役所から送られてきたなにかの書類の中に、ついでのように入っていたお知らせでした。やはり役所から送られてくるお知らせには目を通しておくことが大切です。
堺市では現在、生活ごみの回収は無料ですが、有料の自治体では、紙おむつ処分に要する費用の援助や有料ゴミ袋の支給が行われているところもあるようです。
これらの政策は、市町村の広報誌やウェブサイトに載っています。
介護にはお金が必要なので、負担軽減につながる制度は見逃さないようにしたいですね。