例えば、認知症による『物盗られ妄想』によって、家族から、あなたが濡れ衣を着せられたら、どうしますか?
物盗られ妄想
認知症で起きやすい被害妄想の一つで、大事な物を盗られたと訴える症状です。多くは財布や現金、貯金通帳や宝石類など財産に関連するものを盗まれたと思い込んでしまいます。
身近な人が疑われやすい
認知症ネット 物盗られ妄想の原因と対応
盗んだとされるのは、介護をしている時間が長い人が多いと言われています。
- 否定せずに、まずは話を聞いてあげる。
- 一緒に探してあげる。
- あとで探すからと言ったりして、はぐらかしてはいけない。
- 「自分は盗んでいない」と、濡れ衣を着せられたことに対して、怒ってはいけない。
- めんどくさいからといって、無視してはいけない。
余裕があれば、できなくはないですが、こんなこと毎回はしてられません。
こんなことが続いていたら、私だったら「知らん!盗ってない!」「自分の大切なもの、自分で管理できんのが悪いんや」くらい言ってやります。
そして、ケンカになって、そのうち2人とも最初のケンカの原因を見失って、不毛な言い争いが続き、疲れきって終わります。
このときのコツは、最後にこちらの啖呵で終わらせることです。
相手に聞こえなくてもいいから、こちらが言い切って終わる。子どもじみてるかもしれませんが、それよりも、自分の不満を軽減させることが大切です(これは私のやり方なので、性に合わない人は、やめてください)。
この方法は疲れますが、こちらも言いたいことが言えるので、ガマンして一方的に相手の言い分だけを聞くより、私は自分の心を守れます。
相手が落ち着くまで話を聞いてあげることが、あまり苦痛でないのなら、そのような対応をしてあげればいいし、ケンカが嫌なら別の、濡れ衣を着せられた家族が、自分の心を守りながら対応できる方法を、(とても難しいとは、思いますが)模索してみてください。
対処法が書かれた本などでは、穏便にすませることだけが正解かのように書かれていますが、私はその家族ごとのやり方で、やり過ごせばいいと思います。
認知症の人の対応に正攻法なんてありません。
組み合わせの数だけやり方があります。
もう一つ
怒られてばかりだと認知症が早く進むといわれたりしますが、全員にあてはまるわけではないと、ケンカしながら夫と暮らしていている私は思います。
脳にとっては、ケンカも刺激です!